WORKS

2015年02月25日(水)

Today’s Workshop

昨年末に完成させて年明けに納車する予定だったノートンインターナショナルでしたが
最後の最後に不良個所発見。

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新品カムと比べると排気カムが極端に摩耗しています。

元々はオイルドレンのネジ穴舐めの修理依頼で入庫したのですが、
分解したところシリンダー抱きつき、バルブガイドのインチキ加工、バルブの曲がり等色々発見されたので、
見て見ない振りもできないのでオーナー様の許可を得て見過ごせない部分は全て修理しました。
分解時にバルブタイミングの合いマークとかが全然合っていなかったのでメモを取り、
それを見ながら復元して分解前の状態に戻し測定すると、
バルブタイミングがおかしいと言うかロブセンターは合っているけど作用角が極端に少ないと言う感じでしたのでカムボックスを分解しました。

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新旧カムシャフト

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新品カムと比べると一目瞭然です。

極端な摩耗が見られたのは排気側カムで吸気側は良くあるレベルの摩耗でしたが、
刻印を見ると吸排気共に元々入っていたのは350のインター用でした。
 
おそらく間違って組んだわけでは無くたまたま交換時に350用のカムしか手に入らなかったのか、
もしくはリフト量を減らして絶対的パワーを犠牲にしてでも低いリフトで軽やかに回るエンジンを目指したのかなと思います。なので今回は吸排気共に500用に戻します。

年末に新品カムを注文していたのですが残念ながら在庫切れ、
しかもカムメーカーが倒産したので再入荷予定無し、、、 

レーシングインター用ならあるとの事だったのですが、ロードで使うにはちょっと過激なプロフィールでどうしようか悩み困っていたところ、
英国のスペシャリストが自分用にストックしていた最後のロード用の新品セットを分けてくれました。 
ありがたや。ありがたや。

そんなこんながあって新品カムがやっと入荷したので
これから組んで行くのですがインターのバルブタイミング測定組み付けは確認事項が多いのと調整幅が細かいので結構時間がかかります。。。。

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Mechanic 木谷