先日のNORTON INTERNATIONAL30の続きです。
バルタイ調整の前にベベルギアのバックラッシュを調整します。
調整はクランクギア裏のシムとベベルハウジングの座面にシムを入れて調整します。
バーチカルシャフトのクリアランスにも影響してくるので各部にとって良いように繰り返し調整します。
ノイズの低減にはもちろんの事バルブタイミングの測定値にも影響ありますので大事な部分かと思われます。
排気側ロッカースキッドも在庫の新品に交換。 カムがああいう状態でしたのでこちらも荒れ放題です。
ここの曲率が変わっても測定値がかなり変わります。
ノートンのカムボックスはクリアランスがタイトなので、
スキッドの摩耗が進むとロッカーアームがカムの周りのリング状のハウジングを叩き割ってしまいます。
その点でもご注意ください。
新品同士の組み合わせでもアームとリング間のクリアランスはタイトです。
まずは排気側カムだけセットして一度組み込みタイミング測定します。
ご存じの様にバルブタイミングの最重要ポイントは排気の閉じ終わりと吸気の開き始めなので
そこに注意します。
ギアに開いた12個の穴に対してカムシャフト側には11個の穴ですのでバーニア方式で細かく
設定できます。
排気側が決定したので再度分解し次は吸気カム側のタイミング調整です。
吸気側のカムは排気カムに対してこれまたバーニアで位置決めされています。
排気側と違って吸気側のバルブタイミングを再度変更するにはカムボックスを取り外し
再度分解が必要ですのでとても大変です。
そんなこんなでタイミング決定して完了しました。
良い数値に出来たので吹け上がりが楽しみです。
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Mechanic 木谷